クレオパトラやマリー・アントワネットも使っていたと言われ、アンチエイジング効果も高く、最近、美肌・美容効果で女性に注目されているプラセンタ。手軽に摂取できるサプリメントとして人気ですが、副作用はあるのでしょうか?
プラセンタの原料と安全性
プラセンタはもともと医療の現場でも使われていて、肝機能障害・更年期障害・乳汁分泌不全などさまざまな治療に使用されています。
医療で使われるプラセンタは「ヒトプラセンタ(ヒト胎盤エキス)」のみで、厚生労働省の認可を受けている安全なものです。もちろん、厚生労働省認可の安全なヒト胎盤エキスのみが使用されています。プラセンタ治療の代表となるものが、プラセンタ注射。プラセンタ注射は、クリニック・病院などで医師が行うものです。
では、手軽に購入できるサプリメントなどの安全性は?
サプリメントで一般的に多いのは、豚プラセンタや馬プラセンタです。ヒトプラセンタは医療用のみに使用されるので、ヒトプラセンタのサプリメントはありません。
プラセンタに限らず、サプリメントは薬ではありません。そして、サプリ摂取によってごく稀に体が過剰に反応して、アレルギー症状が出る場合があります。
ただ、どのようなサプリメントでも、このような症例は報告されるので、症状が出たてからと言ってプラセンタの安全性が否定されるものではありません。
持病のある方、薬を飲まれている方などは、プラセンタに限らずサプリメントを摂取する時は自分で判断せず、医師に確認してからにしましょう。
プラセンタが実用されて約50年が経過していますが、重篤な副作用の症例報告は出ていません。プラセンタサプリメントはあくまでも薬ではなく健康補助食品なので、いわゆる薬の副作用のような心配はないと言われています。
しかし、プラセンタサプリは安全性が高いと言っても、それを製造している環境、豚・馬・羊の飼育状況や管理面など、全てが安全であることが前提なので、安全で信頼できる会社のものを選ぶことが大切です。
そして、早く効果を得たいからといって、決められた分量以上の大量摂取などはしないようにしましょう。
ひとそれぞれ体質が違うので全員には当てはまりませんが、プラセンタサプリを飲むことで代謝が良くなって、にきびや吹き出物などが一時的に悪化したり、カプセルタイプを飲んだ時にゼラチンで下痢を起こすことがあります。
ゼラチンによる下痢などは、プラセンタサプリに限ったことではありませんが、体質によってまれにこのような症状が出ることもある・・・ということですね。
それから、プラセンタを摂取することによって造血作用などから出血量が増えたり、生理が早まったりということがあるかも知れません。
また、腸内環境が良くなかった人などは、腸内環境が良くなって腸が反応して、便がやわらかくなることもあるようです。
以上の症状は瞑眩反応なので、プラセンタサプリを摂取した最初の頃に気になっても、続けて摂取していると症状は解消されていくので特に心配はありません。
馬プラセンタが安全と言われる理由
プラセンタの中でも、馬プラセンタの安全性が高いと言われています。たとえば婦人科などでも、更年期障害の治療用として馬プラセンタサプリメントを採用しているところが増えてきています。
馬は体温が高い動物なので寄生虫の心配がなく、豚などと比較してもウイルスなどを持っている可能性がきわめて低いからです。
馬の出産は1年に1回で、1回に1頭しか出産しません。そのため、成長因子など栄養素が豊富で濃度も高くなります。1年1回1頭の出産なので、健康・衛生面でも管理面がしやすく、より安全性の高い馬の胎盤エキスが得られるんですね。
馬プラセンタは豚プラセンタよりアミノ酸の量が多く、豚プラセンタにはないアミノ酸が6種含まれているなど、美容・健康効果が高いことは知られています。馬の中でも徹底的な管理下のもと飼育された、いわゆるサラブレッドになると、アミノ酸の含有量が豚の300倍近くにもなります。
馬は寄生虫の心配がないだけでなく、アレルゲンが少ないために狂牛病など家畜で心配される病気などの心配がありません。徹底管理されているサラブレッドの馬プラセンタサプリメントは、かなり安全性が高いと言えます。
アレルギー体質の方(動物アレルギーなど)もいるので、馬プラセンタの副作用は全くないとは言えませんが、副作用はアレルギー反応として起こることが多いので、心配な方はかかりつけの病院で相談するようにして下さい。